宮城の蔵元一覧
[ 栗原市栗駒 ]
千田酒造
Chida Shuzo
主要銘柄
栗駒山/奥鶴
酒屋の命は水の良さ
栗駒山の恵みを生かした
フレッシュな酒造り
「米は遠くからも調達できるし人も移動できる。けれど水だけは動かせない。だから僕は地酒の本質は水だと思っています」と言い切る、4代目蔵元の千田善彦社長。昭和50年代初めに誕生した銘柄「栗駒山」の名も、名峰・栗駒山から水の恵みを受けていることへの想いを込め、命名された。とてもやわらかく、クリアでキレのいい栗駒山の伏流水。千田社長が目指す「フレッシュでさわやか。するっと入ってきて、料理に寄り添い飲み続けられる」酒造りを、その水質が支えている。
緻密なデータの蓄積が
ブレのない酒質を造る
栗駒山の酒質のブレの少なさ、精度の高さは、飲み手から定評のあるところ。その理由のひとつがきめ細かいデータ管理とその蓄積だ。もろみ温度を0.1℃刻みで管理する設備も、県内でいち早く導入した。また、原料処理と言われる米の吸水や蒸しに関する時間、重量等の数値データを、しっかり取り続けているのがうちの特長、と千田社長は話す。
「勘と経験は大切だけど、それだけに頼ってしまうと酒造りが安定しない。再現性の高い酒を造るには、客観的な裏づけとなるデータがすごく重要。数値以外にも見たこと感じたこと、すべて書き込みます。それが来年の自分をまた助けてくれる」
目指す酒質の追求に余念がない千田社長。酒造りのモチベーションは、と尋ねると、「そりゃあ、酒屋やって何が楽しいって『おたくの酒、うまいよね』と言われるのが一番ですよ。美味しいと思ってもらうために造っています」
破顔一笑でそう締めくくった。
Information
蔵元情報
大正9年(1920)に創業。栗原市金成で農業と麹造りをしていた初代・千田養治郎が、鶯沢町の造り酒屋を譲り受けて酒造業を始めた。当初の銘柄は「奥鶴」。より良い仕込み水を求めて昭和12年(1937)に栗駒中野に工場を移転。昭和50年代に新銘柄「栗駒山」を打ち出した。
蔵見学 | 不可 |
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