宮城の蔵元一覧
[ 栗原市金成 ]
萩野酒造
Hagino Shuzo
主要銘柄
萩の鶴/日輪田
ふだん着のような感覚で
肩肘張らず気軽に楽しめる
日本酒を追い求めて
江戸時代、奥州街道の宿場町として栄えた往時の面影をいまに伝える栗原市金成有壁(かんなりありかべ)。萩野酒造は旧有壁本陣(旅宿)の向かいに位置し、脇本陣と呼ばれた佐藤家が創業した。
「緑の里山の風景が浮かぶような酒」というコンセプトは、山々と田んぼに囲まれた地域の自然の恵み、風土をまるごと醸す感覚なのだろう。仕込み水は蔵が所有する山から汲み上げる霊堂沢の軟水。おもな原料米は「美山錦」「蔵の華」で、地元の契約農家からも調達している。
主要銘柄「萩の鶴」は穏やかな香りとすっきりとした味わいのスマートなお酒。もうひとつの銘柄「日輪田」は、米の旨みを出した個性の強い味。どちらも食に寄り添いながら飲み飽きない、ふだん着のように肩肘張らずに楽しめるお酒の魅力がある。
「日輪田」は個性重視
酒造りを楽しめる生酛で
「日輪田」は、佐藤家の長男で現蔵元の佐藤曜平さんが、東京農業大学醸造学科を卒業し、蔵に戻ってから立ち上げた新しい銘柄だ。名前は「古代神に捧げる穀物を育てた円形の田」を意味し、そこに「お日様」と「田んぼ」の恵みをみなで「輪」になって楽しんでほしいという思いを重ねた。
「ずっと手探りだった」という蔵元の酒造りの足跡と重なる銘柄。立ち上げから10年の試行錯誤をへて、全量山廃仕込みへ。令和3年(2021)からはよりクラシックな生酛へと舵を切った。個性豊かで飲み手にわかりやすく、微生物の巧みな働きによって自らも酒造りをより楽しめるというのがその理由だ。生酛仕込みは、時間と手間はかかるものの、奥行きのある味わいが生まれる。
東日本大震災の影響もあり、平成24年(2012)に蔵を新設した。少人数で効率よく動けるようになった。人の手で良いものを少しずつ造る方針はそのままに、より高いレベルで安定した生産を目指す。
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