宮城の蔵元一覧
[ 登米市石越町 ]
石越醸造
Ishikoshi Jozo
主要銘柄
澤乃泉
田園風景広がる登米市で
地域に人に愛され
酒造り続ける唯一の蔵
宮城県北東部に位置する県内有数の穀倉地帯・登米市。黄金色に実った稲の収穫が始まるころには、ラムサール条約湿地の伊豆沼・内沼を目指し、白鳥やマガンなど渡り鳥が飛来する姿が見られる。美しい田園が広がる自然豊かな地域だ。
「水の里」とも言えるその風景にふさわしい銘酒「澤乃泉」を醸すのが、登米市唯一の酒蔵・石越醸造。現在2000 石を生産する中規模の蔵で、出荷の8割が県内であり、とくに地元では独占的といえるほどの厚い支持を受けている。
「古くから南部杜氏による酒造りを行ってきましたが、10年ほど前から設備の機械化を進め、手作りと機械の良さを活かした酒造りに取り組んでいます」と話すのは代表取締役の佐藤宏さん。「現代の名工」として厚生労働大臣賞を受けた前杜氏・菅原敬夫さんのもとで経験を積み、南部杜氏の資格を取得後、平成19 年(2007)から杜氏を務めている。
美味い酒と地域のために
地元農家と酒米研究
酒造りで大事なことは「何よりもまず、地域とのつながり」と話す佐藤さん。「地域の人に愛されるお酒を軸に、消費者の幅広い嗜好に応えるお酒を造っていきたい」と思いを語る。
原料となる米も地元産の環境保全米を使用。15年ほど前から地元契約農家と「酒米研究会」を設立し、酒造好適米「山田錦」「蔵の華」「亀の尾」の生産を進めてきた。平成25年には、宮城県産つや姫100%の純米大吟醸を発売するなど、飯米を使用した新たな酒造りにも意欲的だ。
現在の総アイテム数は50を超える。純米酒の占める割合は年々増えているものの、昔から地元に育まれてきた「本醸造」や「上撰」なども、相変わらずファンが多い。
Information
蔵元情報

大正9年(1920)、地元有志4人が合資会社を設立、製造免許を取得して創業。昭和2年(1927)に株式会社に改組した。当初は「澤乃友」の銘柄で販売を始め、昭和35年に蔵のある「中沢(澤)」の「澤」と、敷地内に湧く「泉」を組み合わせて「澤乃泉」に商標を変更した。
蔵見学 | 不可 |
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蔵のイベント等 | 蔵開放(3月上旬)、澤乃泉の夕べ(10月1日=日本酒の日) |