宮城の蔵元一覧
[ 富谷市 ]
内ヶ崎酒造店
Uchigasaki Shuzoten
主要銘柄
鳳陽
富谷とともに歩んだ老舗
伝統と実績に甘んじることなく
つねに視線は半歩先へ
県内最古を誇る内ヶ崎酒造店の歴史は、蔵を構える富谷市の歴史と重なる。初代は伊達政宗公に宿場を設けることを命じられ、市の祖となった人物だ。酒造業は二代目作右衛門が寛文元年(1661年)に創業。以来、360有余年休むことなく酒を造り、宮城県内最古の歴史と伝統を誇っている。
そんな内ヶ崎酒造店は、地域に根付いた老舗蔵の顔を持つ一方、早い段階から海外に対してアプローチを図ってきた。海外輸出に取り組み始めたのは平成13年(2001)。平成21年(2009)に開かれた世界規模のワイン品評会「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)」SAKE部門で金賞を受賞。その2年後には、英国王室御用達の高級ワイン店に初めて取り扱う日本酒として選出され、その後も全米日本酒歓評会、KuraMaster等、様々な海外コンクールで受賞を重ねてきた。輸出先の関係者とは、長い年月をかけて積み上げてきたからこその言頼の実績がある。
未知の可能性を求めて
宮城県ならではの酒を
内ヶ崎酒造店の主要銘柄「鳳陽」には、どんなこだわりがあるのだろう。「特別なものに合わせるのではなく、ふだん食べているものに合うような、飲んでほっとしてもらえるような酒を目指しています」と内ヶ﨑啓社長(兼社氏)は語る。
宮城県産の米を使って全国に通用する上質な酒を造りたいという想いで、令和4年には蔵の華・令和5年には吟のいろはを用いた酒で全国新酒鑑評会の金賞を受賞した。
「吟のいろはのような新しい酒米での酒造りは、造りや味の傾向がわかりづらくリスクはありますが、吟のいろはの発表から毎年挑戦を続けることで、米の特徴がつかめてきました。この酒米で金賞をいただける酒を造るのが目標だったのでとても嬉しいです。」
他にも、富谷市のまちづくりグループ「四季学校」らがつくった富谷市産まなむすめで第25回宮城県清酒鑑評会「宮城県知事賞(県産米純米酒の部)」を受賞。地域の米へのこだわりは相当なものだ。これからも、宮城県の米が全国の酒造りに通用することを証明してくれるだろう。
Information
蔵元情報
蔵見学 | 可(6月〜8月〔第2、4 土・日・祝以外〕要予約) |
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