宮城の蔵元一覧
[ 白石市東小路 ]
蔵王酒造
Zao Shuzo
主要銘柄
蔵王
技に磨きをかけ
雄大な蔵王の自然の恵みを
品の高い美酒に
蔵王連峰の麓、白石城や武家屋敷が残る街並みに歴史情緒があふれる白石市。明治6年(1873)創業の蔵王酒造は、現在市内唯一の酒蔵だ。創業時は間口三間半、25石で始めた個人商店だった。
「良質の米と良い水、加えて若い力と感性がつぎ込まれた、これからの蔵王にわくわくします」
昨年4月に蔵に戻ってきた取締役の渡邊毅一郎さんは、そう意気込む。
仕込み水は蔵の敷地内の地下50mから汲み上げる蔵王の伏流水。地元住民にも評判のやわらかな水で、蔵王酒造の醸す旨口ながらもキレのよい酒に「清冽な」味わいの印象を残す。
特定名称酒に使用する酒造好適米の「美山錦」や「蔵の華」は、白石市と角田市の農家に契約栽培してもらっている他、新たな試みとして、地元の若手農家と連携して、蔵王の水で育った米を同じく蔵王の仕込み水で酒に醸す。また、酒粕を肥料の一部とし酒を米に還元していく。この一連の流れを組めるよう計画が進行中だ。
「杜氏や副杜氏とも年が近いので、意見の交換がしやすく、アイディアやイメージを共有しやすい」と渡邊取締役が楽しそうに語る通り、平成27年から若手企画でスタートした特約店限定のKシリーズ(ココロシリーズ) の他、宮城県の新たな酒造好適米候補の試験醸造を担当するなど、若手が躍動している。
新たな蔵王の芽に
開花の兆しが
現在の生産量は800石。「蔵王」「蔵王昇り龍」などの銘柄で知られ、全国清酒鑑評会では過去29回金賞を受賞。これは全国でも11位になる受賞回数だ。その他、SAKE COMPETITION 2018では前述した新シリーズから「純米酒 蔵王 K」がGOLD 第3位に輝くなど、伝統を受け継ぎながらも新しい芽が開花してきている。
宮城県最年少杜氏となり4年目の大滝真也さんは「つねに進化し続ける酒造りは学ぶことが尽きない。やればやるほど面白く感じています」と意欲的だ。
Information
蔵元情報

蔵見学 | 可(製造期間12月〜3月まで可能ですが一週間前までに予約をお願いします。日曜、祝祭日、第2・第4土曜日は休みとなります。 |
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